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2022年4月27日水曜日

鳴り石の浜にて

  3年生は総合の学習で「ふるさと琴浦」について学びます。その学習のスタートとして、校区直近の「鳴り石の浜」をみんなで訪ねることになりました。偶然にも岩田さんが校長室を訪ねてこられていたので、「是非ご一緒に」とお願いしたところ快諾してくださいました。

 岩田弘さんについては、ご存知の方も多いと思います。まさに「海人」。若い頃より、そして今も海に潜り、自然環境の変化を調べ、時には警鐘を鳴らしてこられました。環境を守る活動を長年続けてこられ、その活動が認められ大臣表彰を2度受けられました。海藻や海の生き物に大変詳しく、自然環境の復元のため「海のゆりかご」アマモの定植を進めたり、30年かけてここ赤碕にヒジキを根付かせたりされたのは岩田さんです。今でも毎日のように海岸清掃をしておられます。(ウェットスーツ姿で海岸にいると、海上保安官がよく「職務質問」をしてきますとのこと。事情が分かると「お疲れ様です」と。笑)海だけではなく、水流の源となる船上山の清掃活動にも取り組んでおられます。(この時校長室を訪ねてこられたのは、もともとの縁日であるこの日、船上山頂に鎮座される船上神社に登山参拝して、ヒジキが豊かに成長した御礼を言上した帰りでした。すべてに感謝。岩田さんはそんなお人柄です。)
 高度成長期、コンクリートで護岸を固める工事が大規模に進められたとき、自然の大切さを訴え、周りの理解を得られない中でも反対を貫かれました。紆余曲折があり、結果、この場所だけ手つかずの自然海岸が残され、今の「鳴り石の浜」になったというわけです。ふるさとでは当たり前すぎて誰もその価値に気づかなかった円礫海岸に、「鳴り石の浜」と名付けたのは、誰あろう、岩田さんご自身です。
 「鳴り石の浜プロジェクト」が始動し、訪れる人などめったにいなかった自然海岸が、人気のパワースポット、県下有数の観光地にまで変貌しました。その経緯については、本校の4年生は社会科で詳しく学ぶのですが、今日の子どもたちはまだ3年生。岩田さんと出会って、一緒に「自然にひたる」、そんな時間になりました。

(曇りで風は少し強かったけれど、「自然にひたった」時間でした。)





(「みつけたど~」って感じかな。)

(協力して運んだ大きな石をベンチにおいて、さあ次は‥)

(ひたすら石を取り除いて、深い穴を掘ろうとするグループも。)

(春から夏にかけてのこの季節は、波が小さいので寄せる石も小さなものばかり。これまで私が見てきた石はもう少し大きめで、引き波によってカラカラ・ゴロゴロと鳴るイメージでした。私自身、この場所は時折訪ねるのですが、新しい発見でした。小さな礫の石だから、波打ち際にできる斜面もかなり急です。)

〈おまけ〉





(リクエストにお応えして)