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2024年3月13日水曜日

夜をこめて とりのそらねは 

  校舎内を巡りました。この4年間、校長として毎日のように各教室を巡りましたが、あと数日で終わります。3階ワークスペースから空と海を眺めた定点撮影も終わります。肩の荷を降ろして安堵するような気持ちもありますが、一抹の寂しさも感じます。

 「夜をこめてぇー  とりのそら音ははかるともぉー。」
おや、4年生の教室の方から、担任の「お城先生」の声が響いてきました。はは~ん、これは「百人一首」だ。教室を覗いてみると、まさに源平対決の真っ最中。取り札を並べて向かい合っています。先生の読む声に従って「バンっ!」と音がして、直後笑い声が響きます。
 そうそう、百人一首は難しい古典ではなく、とっても楽しいもの。私も若いころ教室で子どもたちと一緒に楽しんでいました。長所としては、古典に親しみ自然に教養が身につく、古語や古い表現や独特のリズムを味わえる、歴史の人物や自然・当時の社会情勢の勉強にもなる、おまけに反射神経も鍛えられる(笑)…などたくさんです。
 高校時代、古典の先生から百首すべてを暗唱するべしと私たち生徒に課題が出され、通学の山陰線普通列車の中で同級生と問題を出し合ったことを思い出します。おかげさまで、この齢でも25首程度は完璧に覚えていますし、部分的にはかなり覚えています。
 4年生があまりに楽しそうなので、例の悪い虫が騒ぎ出し、しれっ~と子どもたちに混じって百人一首を楽しもうかなと考えていたら、その気配を察した子に「取らないでください!」と即座にダメだしされて、すごすごと退散しました。(笑)
 家族で百人一首大会をするのもよいですね。大人も楽しめます。皆様にもお勧めします。


 ちなみに「夜をこめて 鳥のそら音は 謀るとも 世に逢坂の関はゆるさじ」の歌は、大河ドラマ「光る君へ」にも登場する清少納言(ファーストサマーウイカさん)の和歌です。史記「孟嘗君 函谷関の故事」を踏まえ、即座に返した一首です。

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  ICT支援員さんのお力を借りながら。

 卒業式まで登校する日は5日。6年生は復習に勤しんでいます。