学校HPはこちら

2024年3月6日水曜日

これも年度末の学習風景

  巡回していると3年生の教室で新しい学習が行われていました。それは「そろばん」。以前から教科書にちゃんと載っているのです。
 私自身、小学校3年生の頃少しの期間そろばん塾に通ったことがあります。遊ぶことに忙しくてすぐにやめてしまいましたが、基本的な計算は学んだ記憶があります。しかし、いまは電卓を通り越して、パソコン万能の時代。数字を打ち込むこともなければ、読み上げることもなく、かざしてピッ。少々多めの計算でも表計算ソフトでチョチョイがチョイ…。確かにそろばんは便利だし(私の知人は頭の中に空想のそろばんを置き、それを弾いてかなり正確な計算をします。すごい技だといつも感心します。)、頭の回転や指先の動きはきっと素早くなるし、でも、実生活で使うかなあ~という個人的な心配はありますが、教科書に単元があるのですから学習に向かいます。
 3年生は、慣れない手つきで、玉を入れ、払い…。初体験の子どもたちもきっと少なくないでしょう。先生の真似をしながらなんとか試みていました。


 こちらは6年生。ちょうど国語で立松和平「海の命」を学んでいました。大人が読んでも主題はいったい何なのかかなり難しく感じます。父親の命を奪ったクエへの単純な復讐譚ではありません。主人公は老漁師について学び、ついにクエと遭遇した時、「瀬の主のクエの命」を「海の命」と捉え、執着を捨て去って「海と共に生きる」意味を見出します。主人公が「本当の一人前の漁師」として生きる道を選びとるお話です。いずれにしても、すこし難しい話かもしれません。
 担任の先生は、「海の命」の意味を問われます。かなりの抽象的な思考を求められるので、なかなかすぐには答えを見つけられません。悩んだ6年生たちは、近くの友だちと小さな話し合いを始めます。



 そろばんも「海の命」も、年度末を象徴する教材です。年度が終わるんだなあと気づかせてくれる教材でもあります。

〈おまけ〉
教室では授業が進められていますが、教室の向かいのワークスペースでは、級外の先生とICT支援員さんがそれぞれ忙しくしておられました。